A Tangible Result

perman2007-03-10

いま、第58回日米学生会議の報告書の発送作業中だよ。


厚生労働省と米国大使館が後援してる政策コンテストで優勝してアメリカ研修旅行ゲットしちゃったあのコとあのコとか

マチュピチュにいると思ったらパレスチナに行っちゃうフィリピン人とか

新疆ウイグルに行くとか言って旅立って雲南省辺りから絵葉書送ってくると思ったら札幌に行っちゃうあいつとか

伝説のシュウカツ生になるんじゃないかってくらい外資のリクルーティングで暴れまわってるあのコとか


まあ要するに何が言いたいかっていうとまだもらってない人はもうちょっとおあずけ♡


すげえいい感想文が山ほどあって、読んでて何回もニヤリとしてしまうステキな文章ばっかなんだけど、ブログなんかに載せちゃうのはなんかもったいないから、いちばんかっちょいい委員長の感想文だけ載せるわ。

これは、僕と二人のアメリカ人との、あるひと夏についての物語だ。正直に言えば、僕と個性溢れる71人についての壮大なクロニクルを書きたいのだけれど、僕たちがいつか地球から飛び出すという決断をするまでスペースというものは常に限られている。いや、そんなときが来たってちっとも変わらないのかもしれない。でも、そういう制限が生み出す緊張はときに人を輝かせる。この物語にも、ピントを絞り込むことで幽かでも光を宿すことができればと思う。


 まずは、“あるひと夏”のちょうど一年前から話をはじめなければならない。僕らの物語は、いきなり衝突からはじまる。一年後、どんな夏を過ごすか。そんな簡単なことなのに、考え方も、生きる社会もまったく異なる僕たちは、合意に至れる気配すらなかった。誰かと何かをともに形作るという作業は、いつだって困難だ。カントだって言っている。人間は社会を形作る生き物である。でも、それは信頼から生まれるものではなく、お互いに大嫌いでまるで信用なんて出来ないからだ。だから、危なっかしくて放っておく事なんて出来ないのだ、と。


 僕らはぶつかり合い、とことんまで話し合った。怒って席を立ってしまう日本人もいたし、涙を浮かべながら自らの想いを吐露するアメリカ人もいた。そんな色とりどりの絵の具が無造作に盛られたパレットを使って、青写真を描く作業を引き受けたのが、僕とスタントンだった。やっと一人目の登場人物を紹介することが出来る。彼は、ヒップホップとセクシーな女の子をこよなく愛する、愛嬌のある大男だ。会議場を出てアトリエに入ったとき、彼は言った。


 「お前は必ず手を挙げると思ったよ。だから俺もやることにした」


 お前の思い通りにはさせない。そう顔に書いてあった。牽制し合い、じっくりと皆の想いを咀嚼しながら、僕たちは絵を描いていった。そして、“あるひと夏”の設計図が出来上がった。アトリエを出るときに、スタントンがにやりとしてつぶやいた言葉。


 「裕太。お前、出来る男だな」


 それから一年間、それぞれの国へと帰った僕たちは設計図の実現を目指して文字通り走り回った。今から考えると、よくもまあ辿り着けたものだと思う。長く曲がりくねった道の果てに、“あるひと夏”がはじまる。太平洋を渡り、一年ぶりに再会したのがもう一人の主役、シーハンだ。ハーバードに通う、透き通った眼をした敬虔なクリスチャン。“あるひと夏”は、僕たちふたりのものと言っても過言ではない。こんなことを言うと山のような反論が押し寄せるかも知れないけれど、僕がそう言うのは自由だ。表現の自由よ、永遠なれ。


 “相棒”と僕は、一ヵ月間いつも一緒にいて、本当にいろいろな話をした。彼は寡黙な男だから、大抵は僕がしゃべってそれにシーハンが反応するというスタイルだった。日本の社会について僕が何を考えているのかを話せば、相棒はアメリカについて引き合いに出しながら自分の考えを述べる。時には僕は人生観を語り、それとキリスト教の教えを比較してシーハンが応える。そんな風にして、僕たちは一ヶ月間を過ごした。“あるひと夏”が終わりに近づいたとき、シーハンがゆっくりと噛み締めるように言ってくれた言葉を、僕は忘れない。


 「僕は、小さな頃からキリスト教の教えを受けて育った。唯一の正しい道は、イエス・キリストだってね。でも、裕太と話してそれは違うってわかった。世界にはいろんな考え方があっていいし、正しい道はひとつじゃない。」


 そろそろ、終わりにしなければならない。最後に、本当のことを言おう。すべてを文章にするにはあの夏は眩しすぎる。誰だって太陽を見据えるには、目を細めなくちゃならないだろう?ここに書くことが出来たのはあの濃い夏の、ほんの一部分だけだけれど、その溢れんばかりのエネルギーや、眩いばかりの輝きをうまく切り取れていたらと願う。


 そういえば、あのドイツ人はこうも言っている。仕方なく社会を形作る人間は、否が応にもいずれ世界中で同じ枠組みを共有することになる、ってね。そうなれば、この星に生きるすべての人びとは分かり合える。なぜか?僕らがそれを証明して見せたからさ。


いやー流石いいんちょう!


てかおまいら、ちょっとgoogleで"tangible result"って検索してみ!

トップでヒットすんの何だと思う?

それはU.S. Department of Energyでもwww.tangible-results.comでもないのだ。

googleがtangible resultは58th JASCのコトバだと認めたってことは、それはおまえもうかなりハンパないぞ。