友よ、笑って石つぶてを受けよう。

必読。
5分で読めます。その5分で、人生が変わるかも知れない。


病児保育のNPO法人フローレンス代表 駒崎弘樹のblog: 東洋経済でサイバーエージェント社長らに社会起業家がおおいに叩かれている件について


友よ、笑って石つぶてを受けよう。この丘の向こうには、社会のための挑戦に拍手する社会が、きっと待っている。



以下、自分のためのメモとして。

僕がITベンチャーの経営を始めた8年前、彼らは「大企業だけが人生じゃない。挑戦しよう。」というメッセージを若者だった僕たちに投げかけてくれていました。まだまだ彼らの会社は小さいものでしたが、それでもそうした前向きな姿勢に僕たちはキラキラと輝くものを見たのでした。


あれから幾年月。あの頃そうしたメッセージを投げかけていた若きリーダー達は、後輩たちが日本社会のために何とか頑張ろう、と挑戦している姿に対して、「逃げている」とダメだしの言葉を投げかけるようになってしまいました。

しかし同時に僕はこうも思うのです。僕たちの世代は、むしろ叩かれるべきだ、と。僕たちが叩かれまくっておけば、彼らも叩き疲れ、嘲笑するのに飽き、いつか放っておいてくれるようになるだろう。そうすれば、僕たちの後輩たちは、僕たちのように叩かれずに済む、と。


僕が6年前に味わった、あの惨めさ。今思い出しても胃が痛くなるような、あの扱い。ああした思いを、少なくとも5年後の「かつての僕」達は味わわないで済む。むしろNPOを立ち上げたり、就職するのはかっこ良くて、楽しくて、やりがいがあるものだ、と思って入ってきてくれる。親にも恋人にもきちんと伝えられ、生活も成り立ち、胸を張って働くことができる。そんな風に思ったのです。


幸い僕たちは社会起業家という言葉ができる前から、旧来のNPO業界からは叩かれてきました。そうした言葉ができて、今度はビジネス業界から叩かれるようになりました。叩く相手が変わった、もしくは追加されただけで、叩かれていること自体は以前から変わらないので、そんなに痛くもありません。5年後くらいに、社会起業家社会的企業も当たり前のものになれば、誰も叩かなくなるでしょう。そうなるための捨石に自分がなれるとしたら、こんな嬉しいことはないでしょう。


友よ、笑って石つぶてを受けよう。この丘の向こうには、社会のための挑戦に拍手する社会が、きっと待っている。